年度代表馬はイクイノックス。父キタサンブラックと共に親子受賞達成≪2022年≫

競走馬

2023年1月10日にJRAから「2022年度JRA賞」が公表されました。

今回は、JRA賞の競走馬部門を見て、その感想を書いていきたいと思います。

2022年、JRA賞・競走馬部門

現在のJRA賞・競走馬部門は、以下の種類があります。

  • 最優秀2歳・牡馬
  • 最優秀2歳・牝馬
  • 最優秀3歳・牡馬
  • 最優秀3歳・牝馬
  • 最優秀4歳以上・牡馬
  • 最優秀4歳以上・牝馬
  • 最優秀短距離馬
  • 最優秀ダートホース
  • 最優秀障害馬

まずはこの8つの部門で、“最優秀な競走馬”が選ばれ、その受賞馬の中から「年度代表馬」が選出されます。

競馬に関わる新聞、放送、専門誌の代表で構成される「JRA賞受賞馬選考委員会」の方々が投票権を保有しており、満票は288票です。

それでは、最優秀2歳・牡馬から順に見ていき、年度代表馬については最後に記載していきたいと思います。

◆最優秀2歳・牡馬
・ドルチェモア

>3戦3勝
>朝日杯フューチュリティステークス

高素質馬のダノンタッチダウンやレイべリングを抑えて朝日杯フューチュリティステークスを勝利したドルチェモア。
投票数279票。納得の受賞です。

 

◆最優秀2歳・牝馬
・リバティアイランド

>3戦2勝
>阪神ジュベナイルフィリーズ

阪神ジュベナイルフィリーズを完勝したリバティアイランドが、満票で受賞しました。

 

◆最優秀3歳・牡馬
・イクイノックス

>4戦2勝
>天皇賞(秋)、有馬記念

日本ダービー馬のドウデュースを抑えて、イクイノックスが選出されました。イクイノックスの得票数は285票。

 

◆最優秀3歳・牝馬
・スターズオンアース

>5戦2勝
>桜花賞、オークス

春の牝馬クラシック競走で二冠を達成したスターズオンアースが選出されました。
得票数は286票。

 

◆最優秀4歳以上・牡馬
・タイトルホルダー

>5戦3勝(うち海外1戦0勝)
>天皇賞(春)、宝塚記念

春の古馬GⅠ競走を連続で勝利したタイトルホルダーが選出されました。
得票数は280票。

 

◆最優秀4歳以上・牝馬
・ジェラルディーナ

>7戦2勝
>エリザベス女王杯

エリザベス女王杯を制し、有馬記念では3着に入着したジェラルディーナが選出されました。得票数は239票。
次点はソダシで、その得票数は32票でした。

 

◆最優秀短距離馬
・セリフォス

>4戦2勝
>マイルチャンピオンシップ

マイルチャンピオンシップを勝利した3歳馬・セリフォスが選出されました。得票数は156票。
2位は高松宮記念勝利のナランフレグ(36票)、3位はヴィクトリアマイル勝利のソダシ(34票)、4位はスプリンターズステークスを勝ったジャンダルム(26票)で、5位は安田記念勝利のソングライン(18票)と、2位以下は接戦でした。

 

◆最優秀ダートホース
・カフェファラオ
>3戦2勝(うち地方1戦1勝)
>フェブラリーステークス
>マイルCS南部杯(交流GⅠ)

フェブラリーステークスと交流GⅠ・マイルCS南部杯を勝利したカフェファラオが選出されました。得票数は184票。
次点はジュンライトボルト(94票)でした。

 

◆最優秀障害馬
・オジュウチョウサン

>4戦1勝
>中山グランドジャンプ(J・GⅠ)

中山グランドジャンプを勝利した11歳馬オジュウチョウサンが選出されました。得票数は138票。
次点は中山大障害を勝利したニシノデイジーでした。その得票数は137票。惜しくも1票差で敗れてしまいました。

 

◆年度代表馬
・イクイノックス

得票数282票で、イクイノックスが年度代表馬に選出されました。
タイトルホルダーの得票数は6票でした。

 

2022年の年度代表馬について

2022年の年度代表馬には、3歳馬のイクイノックスが選出されました。得票数は282票でした。

春はGⅠ・皐月賞及び日本ダービーに出場して両方とも2着。
夏は休養して、秋はGⅠ・天皇賞(秋)と有馬記念を連勝。

今年はGⅠ競走のみに出走し、4戦2勝・2着2回という成績で連対率は100%でした。

納得の選出です。

イクイノックス及び関係者の皆様、年度代表馬選出おめでとうございます。

 

イクイノックスの父キタサンブラックは2016年と2017年に年度代表馬に選出されており、「親子で年度代表馬」となります。

親子での受賞は日本競馬史上5組目となります。
過去の“親子受賞”は以下のとおりです。

  1. トウショウボーイ→ミスターシービー
  2. シンボリルドルフ→トウカイテイオー
  3. ディープインパクト→ジェンティルドンナ
  4. ロードカナロア→アーモンドアイ

「親子による2年連続の年度代表馬」を達成した親子はいないので、イクイノックスが今年も年度代表馬に選出されれば、新記録の樹立となります。

ちなみに、2005、2006年の年度代表馬・ディープインパクトの娘であるジェンティルドンナが、2012年と2014年に年度代表馬に選出されているので、「親子で年度代表馬複数回選出」という記録は既にあるようです。

 

春はGⅡ・日経賞、GⅠ・天皇賞(春)及び宝塚記念を3連勝し、秋はフランスの凱旋門賞に挑戦したタイトルホルダー。その得票数は6票でした。

 

イクイノックスとタイトルホルダーの差

イクイノックスもタイトルホルダーも、その年の“天皇賞馬”であり、“グランプリホース”です。

さらにいえば、タイトルホルダーは宝塚記念で2分9秒7という驚異的なタイムを叩き出しています。

しかし年度代表馬選出の得票数は、イクイノックス282票に対し、タイトルホルダーが6票と圧倒的な差が生じています。

「“もしも”凱旋門賞で3着以内に入着していたら…」
「“もしも”有馬記念で連対していたら…」
これらの“もしも”が実現していたら、もう少し差は縮まっていたと思います。

 

高速決着の宝塚記念後の海外遠征。
そして遠征先での凱旋門賞は、日本競馬で考えると極悪馬場…。

タイトルホルダーに関しては、宝塚記念や凱旋門賞での疲労やストレスが癒えていないと推測できます。

そのよう状態の中で、「有馬記念ファン投票1位」という期待に応え、有馬記念に出走してくれたタイトルホルダーと、その決断をしてくださった関係者の皆様に対しては感謝の言葉しかありません。

 

“もしも”私が「JRA賞受賞馬選考委員会」の一人だったら…

“もしも”私に投票権があったのなら…、
私はイクイノックスに投票していたと思います。

春の牡馬クラシック競走2戦を連続して2着。

秋初戦の天皇賞(秋)では、大逃げという大胆な作戦をやり遂げたパンサラッサと吉田豊騎手に対して見事な差し切り勝ち。
強豪が揃った有馬記念では、4コーナー手前から捲って上がっての完勝。

東京競馬場で開催されるチャンピオンディスタンスの秋の天皇賞。
中山競馬場で開催されるクラシックディスタンスの有馬記念。
現代競馬において、その2つ競走で完勝しているという点は、かなりの高評価になります。

イクイノックスに関しては、「成長途上」という声も聞こえてくるので、今後の成長が楽しみです。

 

タイトルホルダーに関しては、阪神競馬場以外でのGⅠ競走勝利を達成してほしいです。

今年2023年、春の天皇賞から京都競馬場開催に戻ります。
まずは春の天皇賞を連覇してほしいです。

 

イクイノックスは順調に成長できるのか?
タイトルホルダーは立て直すことができるのか?
エフフォーリアも輝きを取り戻せるのか?
ドウデュースの存在も気になりますし、また3歳勢から強い競走馬が現れるかもしれません。

今年の競馬も楽しみです。



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