横山武史「この馬の強さは僕が一番知っている」ソールオリエンスのギアチェンジ【皐月賞2023】

競馬感想

※今回の記事で紹介している距離などの数字は“概数”です。
※騎手の敬称は省略とさせていただきます。
ご了承ください。

主要競馬場の最終直線

GⅠ皐月賞の距離は芝2000m。舞台は中山競馬場です。

中山競馬場には外回りと内回りのコースがあり、皐月賞は内回りのコースが使用されます。

中山競馬場の最終直線の距離は310mとなっています。

ゴールまで残り180mから残り70m地点にかけて高低差2.2mの急坂があります。

 

皐月賞の前週に開催されたGⅠ桜花賞の距離は芝1600m。舞台は阪神競馬場ととなります。

阪神競馬場の最終直線は、コースが外回りか内回りかで異なります。
外回りの場合は約470mで、内回りの場合は約360mとなっています。

またゴールまで残り200m付近から残り80m地点にかけて高低差1.8mの上り坂があります。

 

日本ダービーなどが開催される東京競馬場の最終直線が520m。
最終直線の残り400m付近から300m付近までの100mに高低差2mの坂があり、その坂を上りきると平坦な地形となっています。

リニューアルオープンされる京都競馬場。
京都競馬場の最終直線、外回りなら400m、内回りのコースなら330mとなっています。
京都競馬場の第4コーナー以降はほぼ平坦な地形となっています。

 

中山競馬場の最終直線は外回りでも内回りのコースでも310m。
東京競馬場の最終直線は520m。
阪神競馬場の最終直線は外回りなら470mで、内回りのコースなら360m。
京都競馬場の最終直線は外回りなら400m、内回りのコースなら330m。

改めて見てみると、中山競馬場の最終直線が一番短いことが良く分かります。

中山競馬場の“上がり3ハロン”…600メートルのうち、その半分がコーナーなのです。

「加速しながらコーナーを曲がる」という行為はかなり危険です。
猛スピードでコーナーを曲がろうとすると、“遠心力”が働き、外側に振られることになるからです。

 

リバティアイランドとソールオリエンスの末脚

今年の桜花賞では、川田将雅鞍上のリバティアイランドが出走メンバー最速の末脚32秒9を披露しました。

桜花賞は阪神競馬場の外回りコースが使用されますので、最終直線の距離は470mです。

桜花賞開催日の馬場状態は良馬場でした。
第4コーナーを曲がり切った直後、ほぼ最後方にいたリバティアイランドが他馬を“ごぼう抜き”し、優勝しました。

 

リバティアイランドの勝ち方を見て、私は
「最終直線に出てから徐々に加速していき、“超高速の世界”に到達した」
と感じました。

 

そして皐月賞。競馬は横山武史騎乗のソールオリエンスが勝利しました。

皐月賞は中山競馬場で開催されるので、最終直線の距離は310mです。

馬場状態が「重」の皐月賞。
前半1000mの通過タイムは58秒5。重馬場という馬場状態を考慮すると、前半1000mの通過タイムはかなり早いタイムだったと思います。
第4コーナーを曲がると、逃げ先行勢は失速していき、中団から後方にいた馬たちが上がってきました。
勢いのある差し追込み勢の中でも、一頭格が違う馬がいました。
それがソールオリエンスです。

ソールオリエンスは第4コーナーを大きく曲がり、最終直線…残り200mを切ってから一気に加速し、先頭にいたタスティエーラを並ぶ間もなく抜き去っていきました。
勝利したソールオリエンスの勝ちタイムは2分00秒8。上がり3ハロンのタイムは35秒5。
2着のタスティエーラにつけた着差は1と1/4馬身。

2着のタスティエーラと松山弘平にミスはなかったと思います。
しかし、今回に関してはソールオリエンスと横山武史が強すぎた…。

ソールオリエンスの勝ち方を見て、私は
「最終直線の一番きつい所でギアチェンジをして、すべてを薙ぎ払った」
という感想を抱きました。

 

牡馬クラシックの1戦目はソールオリエンスが勝利しました。
クラシック2戦目・日本ダービーはどの馬が勝つのでしょうか?
ソールオリエンスが日本ダービーも勝つのか?
タスティエーラやファントムシーフが逆襲の脚を見せるのか?

これだから競馬はやめられません。



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